最初に作ったものを超えられないという世の常
2010-06-22 16:23大阪の展示で久しぶりにレーザープロジェクターをあれこれいじることになったのですが、色々思ったところを。。
最終的に展示でやったのは、カメラから取り込んだ顔の画像を32階調にスライスして、
階調の暗い部分からレーザで照射する、というやり方。
レーザ照射の方式は2パターン作っていて、小さな四角をランダムに描いていくものと、
短い線を上から下にスキャンしているように動かしていくもの。
これらふたつの描画パターンは、実は一番最初に出来たもの。
出来るまでは、ホントにあっという間で、laser制御のベースの部分をofxLaserとして実装して、それを使ってOpenframeWorksで、階調の分割、レーザのデータ生成、oscデータの送信、とかやっていますが、結局最初の二つが一番しっくりするものになった。
実は、その後、いろんな描き方を試していたのですが、なかなか最初のふたつを
超えられない、最初の感動を超える驚きを作り出せずに苦戦。
落書きみたいに曲線だけで書いていくパターン、三角パッチで書いていくパターン、
階調を逆にしてみたり、小さい丸で描いてみたり、、、
音から蓄光のパターンを生成する部分も、FFT、ヴォリューム、MsPinkyでターンテーブルと同期、とか思いつくままに実験。
が、なかなかいい感じにならず、、すべて、ボツ。
制作中の、ものが出来ていく曲線みたいなものがあって、横軸に時間、縦軸に完成度、
とすると、大抵どこかでジャンプがあって、一気に90%ぐらいまでグンっと伸びていくタイミングがある。
その後残り10%を埋めて100%にしていくのに、一番時間がかかる。
正比例で徐々に出来ていく、みたいなことはあまりない。
レーザプロジェクターは、20年ぐらい前からほとんど変わっていなくて、そのかわり値段はだいぶ安くなってきている。eBayなどで「laser DMX」とかで検索するとかなりヒットする。実際、展示で使っているものもeBayで買ったものです。
ILDA(PDF)という規格に合わせてPCからCONTECのアナログボードを通して±5Vの差動電圧で出力してあげると、レーザの光軸がガルバノモータで上下左右に動きます。
考えてみると、ものすごく面倒くさいことをしていて、アナログの画像を取り込んでデジタル化、それをまたアナログの電圧で出力してあげているわけで、なんとか、レーザのアナログな制御をいかした描き方で描画が出来ないかと、色々試していたのですが、この辺はまた次回チャレンジする予定。
寛太君が作ってくれたMOTUのオーディオデバイスから出力するやり方も是非とも試したいところ。
展示とか、ライブとか、持って回ることを考えると、NTSCのアナログ信号をそのままILDAにつないで投影できるPCレスなシステムとかに出来たらいいなぁと考える今日この頃。