ロボットアームについて
2011-06-14 07:15最近、立て続けにロボットアームを使ったプロジェクトをやって、色々聞かれる事が多いので、ちょっとまとめてみようと思います。
一番最初にやったプロジェクトが、グリコのスマイルチョコレートファクトリー、というプロジェクトでした。
写真を投稿するとロボットがビスケットに似顔絵を描いてくれる、というもので、それを実現するためにいろいろ探して、結局、
EPSON C3シリーズ
を購入して使っています。
このアームのいいところは、
・開発環境がとても良くできている
・EPSON製なので、リファレンス等全て日本語で整っている
・シリアル通信、TCP/IP通信モジュールがあるので、リアルタイムにアームとデータをやり取りできる
・筐体がかっこいい(左右対称形)
というところです。特に、シリアル通信ができるのは大事で、グリコのプロジェクトの場合、投稿された写真から毎回アームの動きを生成する必要があったので、CADデータを食わせて動かすタイプのアームは使えませんでした。
グリコのプロジェクトでは、
写真ー>顔認識ー>イラスト生成ー>パスデータからアームの頂点データに変換ー>シリアル通信でロボットに頂点リスト送信ー>アームを動かす
と言う感じでやりました。
その後、ふたつ、同じロボットアームを使ったプロジェクトをやっています。
Intel The Museum of Me
ロボットアームの先にカメラをつけてミニチュアを撮影しています。
やくしまるえつこ『ルル/ときめきハッカー』MV
こちらは、ロボットアームの先にカメラとレーザーピコプロジェクターを取り付けています。模型にプロジェクションマッピングをするのに、画像解析(グリッドパターン投影など)は開発時間的に厳しかったので、3000フレーム分ぐらいのマスクデータを手動で作っています。マスクデータを作る際は、フレームを指定するとその時の位置にアームが動くようになっていて、そこでマスクを生成・保存、次のフレームへ、という、鬼のような手作業でした。ロボットアームの一連の動きからフレーム指定で位置を制御するのは、実はトリッキーな事をやっていますが、かなりうまくいきました。
ということで、まだまだ活躍してくれそうなロボットアームですが、そろそろ遊び倒した感じもあるので、別の工業用マシンが欲しいところです。