製造機器展とArt Basel
2010-06-24 23:12柳澤君に誘われて、ビックサイト製造技術EXPOへ。
その名の通り、加工、製造技術のオンパレード。
金型、押し出し成形、超音波掘削、削り出し、CAM、CAD、3Dプリンター、3Dスキャナ、、もう、どれもこれもすごすぎて、「作れないものなんてない!」という錯覚に陥ってしまう。部品や加工業者を探すとき、ネットで調べればすむことかとおもいきや、自分の知らない加工技術や加工業者を探し出すのは至難の業。なので、実物を一気に見れるこういうイベントは有意義。
当たり前だけど、ここで披露されている加工技術に、みんな普段どこかでお世話になっている。全てのものが、人の役に立っているって、すごい。
その後、名和君と打ち合わせ。
打ち合わせはそこそこに、バーゼルのアートフェアのあれこれを聞かせてもらい、衝撃を受け、盛り上がる。
アートの世界は、やっぱり、すごいですな。。
1000分の1ミリの精度とコストダウンでしのぎを削る世界と、青く塗っただけのキャンバスがウン億円で取引される世界。。両極端を一気にワープした変な一日。。
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最初に作ったものを超えられないという世の常
2010-06-22 16:23大阪の展示で久しぶりにレーザープロジェクターをあれこれいじることになったのですが、色々思ったところを。。
最終的に展示でやったのは、カメラから取り込んだ顔の画像を32階調にスライスして、
階調の暗い部分からレーザで照射する、というやり方。
レーザ照射の方式は2パターン作っていて、小さな四角をランダムに描いていくものと、
短い線を上から下にスキャンしているように動かしていくもの。
これらふたつの描画パターンは、実は一番最初に出来たもの。
出来るまでは、ホントにあっという間で、laser制御のベースの部分をofxLaserとして実装して、それを使ってOpenframeWorksで、階調の分割、レーザのデータ生成、oscデータの送信、とかやっていますが、結局最初の二つが一番しっくりするものになった。
実は、その後、いろんな描き方を試していたのですが、なかなか最初のふたつを
超えられない、最初の感動を超える驚きを作り出せずに苦戦。
落書きみたいに曲線だけで書いていくパターン、三角パッチで書いていくパターン、
階調を逆にしてみたり、小さい丸で描いてみたり、、、
音から蓄光のパターンを生成する部分も、FFT、ヴォリューム、MsPinkyでターンテーブルと同期、とか思いつくままに実験。
が、なかなかいい感じにならず、、すべて、ボツ。
制作中の、ものが出来ていく曲線みたいなものがあって、横軸に時間、縦軸に完成度、
とすると、大抵どこかでジャンプがあって、一気に90%ぐらいまでグンっと伸びていくタイミングがある。
その後残り10%を埋めて100%にしていくのに、一番時間がかかる。
正比例で徐々に出来ていく、みたいなことはあまりない。
レーザプロジェクターは、20年ぐらい前からほとんど変わっていなくて、そのかわり値段はだいぶ安くなってきている。eBayなどで「laser DMX」とかで検索するとかなりヒットする。実際、展示で使っているものもeBayで買ったものです。
ILDA(PDF)という規格に合わせてPCからCONTECのアナログボードを通して±5Vの差動電圧で出力してあげると、レーザの光軸がガルバノモータで上下左右に動きます。
考えてみると、ものすごく面倒くさいことをしていて、アナログの画像を取り込んでデジタル化、それをまたアナログの電圧で出力してあげているわけで、なんとか、レーザのアナログな制御をいかした描き方で描画が出来ないかと、色々試していたのですが、この辺はまた次回チャレンジする予定。
寛太君が作ってくれたMOTUのオーディオデバイスから出力するやり方も是非とも試したいところ。
展示とか、ライブとか、持って回ることを考えると、NTSCのアナログ信号をそのままILDAにつないで投影できるPCレスなシステムとかに出来たらいいなぁと考える今日この頃。
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大阪->USJ->大分->広島->仙台->東京
2010-06-17 02:48ナレッジキャピタルトライアルでの展示とライブを無事終えて、来年の展示打ち合わせにいざ山口へ、と思ったら、色々入れ違いで山口は急遽キャンセルに。
で、ポカンと1日あいたので、思いつきでUSJに行って見た。男3人。
さらりと見て帰るつもりが、いやいや、さすがに良くできていますねー。1個のアトラクションを作ったら、3年とか5年、ずっと残るわけで、その企画、制作、運用、大変な労力ですよね。。一度はやってみたい仕事のひとつです。
その後九州で一泊してから大分へ。会場下見して、打ち合わせして、そのまま広島へ。
4月に産まれた息子に3度目の対面。ものすごくでかくなっていて、ビビる。。
次の日、広島から仙台へ。なんと直行便が出ているんですね。
ちょうど仙台到着の日がW杯日本対カメルーン戦で、適当にスポーツバーを見つけてダイトくんとワイワイと観戦。
次の日、朝11時から18時過ぎまでメディアテークで打ち合わせ。
展示の概要が決まったが、果たしてホントにできるのかどうか。リサーチ、実験、急務。でも、たぶん、出来る。
夜、東京に戻り、そのままTOTOのメンテナンス。半年もフタの開け閉めを繰り返して完全にモータがへたってしまった。モータモジュールをさくりと交換して完了。
で、今日は朝から打ち合わせ3件と、スルガ銀行d-laboでgoogle earthのメンテナンス。その後、タカシさん、鈴木君、柳澤君、林君に任せきりになっていたGUCCIの現場へようやく行けた。タッチパネル、やっぱり感度が悪い。。これは何とかしなければ。。
という感じで、怒濤の一週間が終了。ようやく落ち着いた。
ほっ。
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ナレッジキャピタルトライアル
2010-06-10 12:36大阪で行われている、ナレッジキャピタルトライアル2010というイベントで、laser fade out testの展示、ライブをやっています。ここ数週間、毎晩開発を続けていた作品です。
http://www.youtube.com/watch?v=Mt_4mfuwTAU
レーザープロジェクターは、7,8年前に初めて使ってから何度か使ったことがあるのですが、今回はUV、紫外線レーザーを使っています。フルカラーレーザープロジェクターで使われている青色は、2種類あって、405nmだと蓄光塗料を反応させることが出来るのです。そう見えるシリーズ、第一弾。
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丸二ヶ月
2010-06-03 04:123月
2010-03-31 23:55なんだかんだ、ココの更新が遅れがちですが。。
YCAMで池上さんの新作のお手伝いしました。Intelコンパイラーの厳密さにくじけそうになりつつ、subversionで快適に共同開発。15台のカメラからの映像をSD解像度ですべてメモリにバッファしつつ、3画面に再構成して送出しています。アプリ1個で10GB以上のメモリを占拠する富豪的ソフト。ボクはカメラの取り込みのベース部分や、シリアル制御パンチルトカメラのベース部分や、ファイルに動画を保存・読み出しのベース部分などを書いています。6月6日までYCAMで展示しています。
MTM[Mind Time Machine]
三月末は某総合食品外資系企業のイベント仕事で神戸へ出張。ホントに開発の時間が短くて実質1週間ぐらいしかなかった。鈴木君、藤元さん、ありがとうございました。そしてOpenFrameworks。昔だったらこんな短期間で開発することは不可能だったはず。おかげさまで無事終了。ただ、5つしかない本番のキューで2つミスった。すみませんでした。。
神戸の開発の合間に、六本木アートナイトでのdaito氏パフォーマンスのソフト開発。3Dカメラのことがようやく少しわかってきた。本番では諸事情でお蔵入りしましたが、何かで使うでしょう。
神戸イベント終了後、大阪タカシマヤで先日納品したマネキンのメンテナンス作業。いざ運用が始まると、こちらが事前にお願いした通りにはやってももらえないもんです。ケーブル刺さってなくて動いてなくてもそのまま放置されていたり。過剰なまでのインストラクションの必要性を痛感。
それにしても、関西地方は何度来ても土地勘がなさ過ぎてホントに困る。移動するのも一苦労。。
4月は色々話がある新作の企画/実験、デザイン仕事の企画/実験を集中的にやりたいところ。大型実現不可能系の企画のプロトタイプも作りたい。6月ぐらいに色々重なって炎上の予感。。
移動が多かったので移動中はコレを熟読してました。
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春の日の書類作り
2010-03-13 22:37しばらく雨が降ったり雪まで降ったり、寒かったが、久々に暖かい日。
家で色々書類を作ったり、ドキュメントまとめの作業をいろいろ。
明日から1週間、YCAMで制作です。
池上さんの作品のプログラミングをやっています。
どのくらい暖かいのか寒いのか予想がつかず、持っていく服を悩み中。。
あ、そういえば、先日アバターを見たのですが、見といて良かったと思いました。
マトリックスを見たとき以来の、久々の感覚を味わいました。
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仙台->東京->トークショー
2010-03-07 22:49新プロジェクトの打ち合わせで仙台へ。メディアテークは、実に9年ぶりに訪れる。
館内を色々探索。展示したら面白そうな場所を探す。
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翌朝、新幹線で東京に戻り、1月に亡くなったおばさんの納骨に出席する。
亡くなったとき、ボクはボストンで、お葬式には出れなかった。
おばさんは、若いときからずっと東京に住んでいて、旦那さんを早くに亡くしていたので一人暮らしだった。
旦那さんは、画家だった。
僕の実家には旦那さんの描いた大きな油絵が飾ってあって、小さい頃から毎日それを見ていた。どういう画家だったのか、社会的な評価がどうだったのかとか、そういうことは今も全く知らないが、その油絵は今でも鮮明に思い出せる。
高2の冬休み、冬季講習に通うために渋谷のおばさんの家に2週間ほど居候をさせてもらったことがある。あまり干渉せず、ほぼほったらかしで、食事の世話だけしてくれた。
とても居心地が良かった。
スクランブル交差点で女子高生に悪態をつかれたときに、
「こっちは渋谷に30年住んでんだ、なめんな!」と啖呵を切ったという話をなぜかよく覚えている。お金は大事にしなさい、とよく言われた。
ボクは、そんなおばさんがとても好きだった。
お墓に骨壷を入れる横で、いとこの3歳になる娘が笑っていた。
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日曜日は、東京都現代美術館でトークショー。ゲスト、というのも申し訳ないですが、
ダイトくんと色々話す、というか、ボクがダイトくんのプロジェクトに質問をする形にした。
意外に、普段、聞けてないこともあるもんです。
それから、千葉の科学館で「時間旅行展」やっています。作ったのは5年前ぐらいですが、今回、マシンのアップデートに合わせて、windows7 + oFに完全移植しました。
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それから、これを見た人から、ダイトくんに、こんなメールが来たそうですが、
誤解なきよう、顔に付けている電極は、センサーです。電気は流していません。顔の動きをとっているだけです。泣いてしまったのは、電極がはがれないようにテープで固定していた(オトナはいつもそうやっています)のですが、そのテープの粘着力が強くて、というか、子供のキレイな肌だと、オトナよりもぴったりくっついてしまうようで、それを嫌がって泣いたのでした。さすがに電気は流しません。。
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サイバーアーツジャパントークショー
2010-03-05 17:03東京都現代美術館で開催中の「サイバーアーツジャパン」展で、トークショーにゲスト参加します。
ARTIST TALK+PERFORMANCE ―真鍋大度氏―
「Face visualizer, instrument, and copy.」参加作家:真鍋大度氏
ゲスト:石橋 素氏第1部:「フェイス・ビジュアライザー」プレゼンテーション
第2部:真鍋氏とゲストによるトーク日時:2010年3月7日(日) 16:00―17:30
開演:16:00(プレゼンテーション・スタート)
16:20(トークスタート)
会場:東京都現代美術館 B2F 講堂
入場:無料(先着200名)
詳細はこちらです。
よろしくお願いします。
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